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2016.1.22養子縁組の解消

こんにちは。八王子市の行政書士 野嶌孝文(のじまたかふみ)です。

明日の土曜日、東京地方はまた雪になる予報ですね。

 

さて、今日は養子縁組の解消について勉強します。

 

1 縁組の解消とはなにか

 縁組の解消とは、一度有効に成立した縁組の効果を、縁組後に生じた事由によって、将来に向かって消滅させることです。縁組の解消事由は、「当事者一方の死亡」と「離縁」です。

 

2 当事者一方の死亡

 当事者一方の死亡によって、縁組は解消しますが、死亡した縁組当事者の一方の血族と生存当事者との間の法定血族関係は終了しません。しかし、生存当事者は、家庭裁判所の許可を得て、死後離縁(後述)をすることができます。

 

3 協議離縁

(1)当事者の協議による離縁

 縁組の当事者は、協議をして離縁をすることができます。協議離縁の要件としては、真に親子関係を解消しようという意思の合致と、市区町村長への離縁の届出が必要です。なお、成年被後見人が協議離縁をするには、成年後見人の同意は不要とされます。

 

(2)代諾離縁
 養子が15歳未満であるときの離縁は、養親と養子の離縁後にその法定代理人となるべき者(通常は実父母)と協議をします。

 法定代理人となるべき者がいないときは、養子の親族その他の利害関係人の請求によって家庭裁判所が養子の離縁後にその未成年後見人となるべき者を選任します。

 

(3)夫婦共同離縁
 養親が夫婦である場合において未成年者と離縁をするには、夫婦がともに離縁しなければなりません。

 

4 裁判離縁

(1)離縁原因
 縁組の当事者の一方は、次の場合に限り、離縁の訴えを提起することができます。

①他の一方から放っておかれたとき

②他の一方の生死が3年以上明らかでないとき

③その他縁組を継続し難い重大な事由があるとき

 

(2)請求の棄却
 裁判所は、上記離縁原因の①または②の事由があると認めるときでも、一切の事情を考慮して縁組の継続を相当と認めるときは、離縁の請求を棄却することができるとされています。

 

(3)養子が15歳未満の場合
 養子が満15歳に達しない間は、実父母などから離縁の訴えを提起することになります。

 

5 死後離縁

例えば、養親が死亡した後、養子が離縁しようとするときは、家庭裁判所の許可を得れば離縁することができます。死後離縁は、市区町村長に届出をすることによって効力を生じ、縁組によって生じた親族関係は終了します。

 

6 離縁の効果

(1)親族関係の終了
 離縁によって当事者の嫡出親子関係が消滅し、養子と養親及びその血族との親族関係が終了します。

 

(2)復氏
 養子は、離縁によって縁組前の氏に戻りますが、縁組の日から7年以上経過している場合、離縁の日から3か月以内に市区町村長に届け出ることによって、離縁の際に称していた氏を称することができます。

 

(3)実親の親権の復活
 養子が未成年者であるときは、養親の親権が消滅し、実親の親権が復活します。

 

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